日本のものづくり会社紹介(78) : 「最大ではなく、最高を目指す」、超高精度工作機械製造メーカー その1
今回、ご紹介する会社は岡山県に本社を置き、知る人ぞ知る超高精度の工作機械を製造されている安田工業株式会社をご紹介いたします。(今回の取材で沢山のYASDA SPIRITを聞けたので2回に分けてご紹介します)
業界の中では「いつかはYASDAの機械を導入したい」「一度導入したらあまりの素晴らしさから次も導入したい」というような「憧れの存在」、それがYASDAです。工作機械は日本製の量産を手掛ける他社大手量産メーカーの独壇場と想像していましたが、超高精度の機械は人間の技能を取り入れることで、大手量産メーカーでは真似できない産物をつくり出します。その確固たる執念でつくりあげたものが高精度で高い耐久性を持つ「マシニングセンター」なのです。
創業時、たった3人の町工場でシリンダーのボーリング加工からスタートした同社は、モノづくりへの“こだわり”を追求した結果、米国デブリーグ社の「横中ぐり盤」との出会いでした。まさに「憧れ」であったこの工作機械を輸入し、これを参考に開発し誕生したのが横精密中ぐりフライス盤「ジグマスター」です。つづけてその2年後の1966年(昭和41年)には我が国はじめての「横型マシニングセンター」を開発し業界から注目されることになります。それ以来、高精度加工領域をターゲットに、世界の名だたるメーカーと肩をならべるメーカーへと成長することになります。
YASDAの顧客ターゲットは超精密な加工が要求されるユーザーの頂点に位置します。
市場規模は当然少なくなり、手間暇かけて作りこんでいくのでコストも高くなりますが、逆に市場が大きくても生産が追い付かなくなるので困るそうです。
「最大ではなく、最高を目指す」をスローガンに、更なるモノづくりへのプライドと使命で“こだわり”を形に変えて、一貫した「精度が最優先」のYASDA SPIRITは絶え間なく続いていきます。
以下、安田工業株式会社の会社概要です。
- 本社 : 岡山県
- 創立時期 : 1929年5月10日 (設立時期 : 1939年5月10日)
- 資本金 : 4,050万円
- 従業員数 : 391名 (2019年4月1日現在)
- 業務内容 : 工作機械製造及び販売(マシニングセンター、ジグボーラー、CNC歯車研削盤)、産業機械製造
- 業界 : 自動車、航空、宇宙、先進医療、半導体、家電、生活雑貨、日用品、産業機械、エネルギー事業、インフラ、船舶、鉄道他
<安田工業株式会社の特徴と強み>
●全ての工作機械の精度は“キサゲ”という職人技によって維持されている
●加工精度の耐久性は30年経っても当初の精度を満足している
●一度導入した顧客からのリピーター率は非常に高く、YASDAブランドが定着している
(2019年11月5日)
今回ご紹介した安田工業株式会社にご興味のある方は、菱光産業㈱ソリューションチームの宮本までご連絡をお願い致します。
TEL 082-942-1510
FAX 082–832–3359
E–mail info@ryokosangyo.cojp
<お知らせ>
ものづくり企業ポータル(サイト)をリニューアル致しました!
本格的には今年の 2 月からスタートしたので、まだ小さなサイトですが徐々に大きくしていきます。随時、掲載企業を募っておりますので是非ご検討頂きたく宜しくお願い致します。