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ASEAN RYOKO (No.33) コーラ下剋上 in Thailand

ASEAN RYOKO

8/26付の日経新聞で「タイ、コーラ下克上」という見出しが目につきました。
小見出しには「飲料ブランド異変」とも出ていました。

さて、何のことだろうと記事を読んでいくと、タイ国内でコーラ飲料のブランド勢力図に異変が生じているという。

タイは日本、中国に次ぐアジア3位のコーラ飲料市場ですが、地場や南米の新興企業が攻勢を強め、長く市場を寡占してきた、「コカ・コーラ」「ペプシ・コーラ」の米2強からシェアを奪っているとのこと。

タイは年中暑い気候と辛い料理との相性の良さから、コーラの消費量は多く、2013年の市場規模は約1,850億円と最近5年間で25%拡大しているらしいです。

清涼飲料水に占めるコーラの割合は3割近くに達し、1割強の日本や中国を大きく上回っています。

さて、タイのコーラ新興企業とは、「est(エスト)」と「ビッグ・コーラ」を指します。

「est(エスト)」はタイの地場企業(スームスック)で、もともとペプシの提携先で60年間タイでペプシの瓶詰めから卸売まで請け負っていました。

ところが2010年にペプシに敵対的TOBを仕掛けられ関係が悪化し、結局提携も解消してしまいました。一時急に街でペプシを見かけなくなったのは、これが原因だったのでしょうね、

「est(エスト)」はタイ国旗を模した青、白、赤3色をシンボルマークとしていますが、ペプシに似ているので対抗心を抱いているのは明らかですね。(カラーリングがペプシにそっくり)

また、もう一つの新興勢力は南米ペルーから上陸した「ビッグ・コーラ」です。
価格の安さとノン・カフェインの品揃えで10代の若者に人気があるようです。

私は普段はコーラは滅多に飲まないのですが、調査のため4ブランドのコーラを買い求めました。(写真)

コンビニ価格は、ペプシ(缶:245ml)12バーツ、コカ・コーラ(缶:325ml)14バーツ、エスト(缶:325ml)12バーツ、ビッグ・コーラ(ペットボトル:325ml)10バーツでした。皆似たようなものですが日本よりかなり安い。

コーラの味に関しては、はっきり言って私にはよくわかりません。
きっと、お酒ならわかると思いますが・・・・。

新聞にシェアの推移グラフも出ていましたので参考まで。
2009年:①ペプシ-47.1%、②コカ・コーラ-37.9%、③エスト-14.3%
2013年:①コカ・コーラ-51.0%、②ペプシ-20.2%、③エスト-19.3%、④ビッグ・コーラ-9.1%

2014年9月1日(月) 長井