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ものづくりQ&A <25> 「NC工作機械とは?その2」

ものづくりQ&A

今回はNC工作機械の構成をご紹介いたします。
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1、機械本体
NC工作機械のテーブル、主軸頭など各部の動きはX、Y、Z、W…などのように座標系によって表わされます。

制御される座標軸の数によって2軸、3軸、5軸、6軸制御などがあり、そのうち、運動が互いに関連しあって制御される軸数によって、同時2軸制御、同時3軸制御などといいます。

刃物台やテーブルは、効率と精度を高めるため、ボールねじによって送られ、ころやボールによるスライドレールで案内されるタイプが多く、各制御軸は、それぞれ独立したサーボモータやパルスモータによって駆動します。

2、NC装置
加工工程に従って動作、移動量、速度、工具などを指定する加工プログラムを記憶させることができます。

工具の動きが簡単な場合は、手計算によってプログラム作成(これを手動プログラミングという)し、NC装置は機械の制御の指令を出すことを意味します。

最近はNC装置にマイコンなどのコンピュータが組み込まれており、これをCNC(コンピュータNC)といい、NC装置内部で複雑な動きを演算させる機能をもたせた機種が現在では主流になっております。

尚、マイコンやコンピュータを使ってプログラムを作成することを自動プログラミングといいます。

3、工作機械の機能
時代が進むにつれ工具軌跡や速度などの演算機能のほかに、つぎのような機能も要求されるようになりました。

 1.  加工プロセス監視機能…刃物の磨耗、欠損、衝突などの状況を変位、圧力、振動などによって判断する機能
   (これにはひずみゲージ、圧電素子などを応用したセンサが組み込まれております)
 2.  工作物識別機能
 3.  故障診断機能
 4.  加工指示補正機能
 5.  パット密着確認機能

次回はNC工作機械の種類についてご紹介いたします。