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お客さまの困った、困った(^^ゞ Vol.56 「配管材の表記」

お客さまの困った、困った

随分以前のことですが、配管材のお引合いを頂きました時に間違って見積をさせて頂いたことがございました。それが下記の内容の商品です。

“ BW 90エルボ(L) SUS304 SCH10 50A ***個”

ここでご注目頂きたいのが材質である“SUS304”です。

私はこれまでの慣習として“SUS304”は溶接管としてご回答していました。見積を出した後でご指摘を頂いて分かったのが「SUS304はシームレス(B2312)ですよ。」ということです。

「もし溶接管であれば“SUS304W(B2313)”と表記しなければならない。」とご指導を頂きました。

正にご指摘の通りで脇に冷汗をかいた覚えがあります。

私たちの業界ではここまで明確にご注意されておられる方が意外と少数派で反対にシースレスにする場合に“SUS304-S”等と“S”を追記されるのも事実です。

しかし、これも詭弁で実際にパイプの材質をしっかり確認していれば答えは明快だった筈です。パイプは“SUS304TP-A”なのか“SUS304TP-S”なのかはっきり記載してあった筈ですから。

やはり私が未熟であった証です。

さて、今度は「炭素鋼鋼管SGP」ですが、これは“めっき”の表記の区別がありません。黒管も白管でも「JIS G3452」です。ですから、人のよって“めっき”を「SGP-G」とされたり「SGP-W」とされたりします。

「G」は「ガルバーめっき」、「W」は「白(White)」を示しています。しかし、「W」には「水道用亜鉛めっき鋼管(JIS G3422)」を示す正式な表記があります。

これは同じ「めっき」であっても「W(ダブル)めっき」とも言われめっき厚が一般のものより厚くなっています。よって継手もフランジもそれに準じます。

「W」をお使いになる時は「JIS G3422」と明記頂くか「水道用亜鉛めっき」と記載頂ければより分かりやすいと思います。但し、多くの場合公共施設に使われる時に使用されますから一般工場で使用される時はこちらからも確認させていただきます。

今回のコラムは下記の表をご参考にして下さい。