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タイ雑感 (No.89) 白象は仏の生まれ変わり?

ASEAN RYOKO

読売新聞東南アジア国際版のコラムで「白象」のことが書かれていました。
タイでは象が特別視されていて、特に白象は昔から王権や権力と結びついていたようです。

そのせいか、タイでは会社の正面玄関に白い象の置物が飾れていたりしますので、商売繁盛の縁起物として考えられているのかも知れません。

また、会社名や商品名、レストランの名前など象を使ったものも多いように感じます。名前がそのまま象のビールも存在します。(チャーン・ビールはなぜか一番安い庶民派ビール)

タイ語で「チャーン・プアック」とは白象のことと新聞のコラムに書かれてありました。
チャーンは象、プアックはタロイモのことで、普通考えると白い象なので白色(シー・カオ)が使われないのはおかしいと思いましたが、タイ人にとっては真っ白な象である必要はなく、タロイモのようにうっすらと白みががっていればOKなんだそうです。(タロイモってどんなイモでしたっけ?)

通常の象よりやや色素が薄い程度で、ピンクや薄オレンジ色の肌をしているのが、実際の白象のようです。今朝のスタッフとのミーティングで白象のことを話してみると、やっぱり白象はピンク色(シー・チョムプー)が普通で真っ白い象はあり得ないと言っていましたね。

タイでは白象は仏の生まれ変わりとされ、国王だけが飼うことをの出来る神聖な動物らしいです。仏の母親が自分の体内に白象が入る夢を見たところ、仏が生まれてきたとされています。

アユタヤ王朝のチャクラパット王は自身の権力の象徴として、白象を国中から集め白象王との異名を取ったといいますし、白象を巡ってはその昔ビルマ(現ミヤンマー)との戦争も起きたといいますから、昔から特別な存在だったんでしょうね。

最近でもミヤンマーの白象をタイが期間限定で貸し出し交渉したが、輸送問題もあり断られたとのニュースがありました。白象を見たいのなら特別機を用意するからミヤンマーまで来いとはミヤンマー側の主張。これも白象を巡る両国間の政治、外交上のかけひきなんでしょうか?

余談ですが、この前の春休みに娘がタイに遊びに来ました。目的は親に会いに来たわけではなく、タイで象に乗りたいというのが一番の理由でした。

象をこよなく愛する娘の持ち物や部屋には象グッズで溢れかえっています。(もう二十歳だというのに・・・)

こんな娘の行動には政治的な意図はまったくありませんね。
当たり前ですが。

2013年7月1日(月) 長井