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ものづくりQ&A <31> 「切削油とは?その1」

ものづくりQ&A

切削油を大きく大別すると2種類に分けられます。
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ひとつは潤滑作用を目的とした不水溶性切削油(原液のまま使用)と、もうひとつは冷却作用を目的とした水溶性切削油(水で希釈して使用)があり、作用としては潤滑作用、冷却作用、溶着防止作用があると言われております。

実際に使用する場合はひとつの作用ごとに切削油を分けるのは作業性に欠ける為、ひとつの切削油でこれらの作用を同時に行うことが求められています。

それらを行う為には添加剤などを混ぜることで、複雑な現象に応じた切削油が開発されていますが、塩素系のものは環境問題から使用されなくなりました。

【潤滑作用】
工具が受ける摩擦力はすくい面での切りくずとの間と、逃げ面と被削材との間の2ケ所なので、すくい面ではクレータ摩擦(すくい面摩擦)と逃げ面上ではフランク摩擦(逃げ面摩擦)が発生します。

ここに潤滑油を流し込むと、逃げ面は切削油が入り込みやすいのですが、すくい面は供給されにくくなります。しかし低速の、軽切削のの場合は潤滑油の効果は大きく、摩擦の軽減がはかれ仕上面の向上に効果的です。

次回は冷却作用と溶着防止作用についてご紹介致します