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JISとどう違う?DIN規格フランジの基本のキ

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ここ数年、当社WEBサイトへの問い合わせで最も多いのが、「DIN規格フランジ」についてです。今回改めてDIN規格(主にフランジ)について調べてみました。…とはいえ残念ながら国内フランジメーカーのWEBサイトにはDIN規格に関する詳しい情報がほとんど掲載されておらず、海外メーカーサイトなどのWEB上の情報を参考にしています。あくまでご参考程度としてご覧いただければ幸いです

 

■DIN規格フランジとは

DIN(ディン)規格(Deutsches Institut für Normung)は、ドイツ工業規格の略称で配管材やフランジの寸法や仕様を定めています。DIN規格フランジはその規格に基づいたフランジを指し、日本のJIS規格(日本工業規格)と寸法や仕様が異なることが多く、互換性が無い場合もあります。

JIS規格とDIN規格の違いですが、具体的には以下の点で違いがあります

・寸法の違い:外径、ボルト穴の数・配置・径などが異なる場合がある

・圧力クラス:表記方法や対応範囲が異なることがある

・材料の違い:使用される材料の規格や品質基準も異なる場合がある

 

例えば同じ「サイズ100」でも、JISとDINでは寸法が異なります。

 

■DIN規格フランジの寸法表記

サイズは「DN50」、「DN100」というようにDN(Nominal Diameter/公称直径)で表記します。JIS規格と同様にサイズごとに外径、内径、ボルト穴径や厚みの寸法が異なります。

 

■DIN規格フランジの圧力表記

DIN規格では圧力をPN(Pressure Nominale)で表記します。一方、JIS規格はご存じの通りKで表記されます。

PN10とJIS10Kは、どちらも公称圧力を示していますが、耐えられる圧力はほぼ同じです。具体的には、PN10は最大10バール(1.0MPaに相当)の圧力に対応し、JIS10Kも同様に約1.0MPaの圧力に対応します。どちらも数字が大きくなるほど対応できる圧力も高くなります。

 

以下は、PNとKの対応表です(参考)

DIN(PN) JIS(K)
  5K
PN6  
PN10 10K
PN16 16K
  20K
PN25  
  30K
PN40  

 

DIN規格フランジで依頼の多い材質・形状

これまで特殊な材質のご依頼は無く、SS400やSUS304などJISフランジでもよく使用されるJIS材でのお見積が多いです。

また形状は、SOPFFやBLFFのご相談がほとんどで、以前には「形状はSOPFFで内径だけJISの寸法にしてほしい!」というご依頼もありました。(外径、ボルト穴径などはDIN規格寸法)

このような異径フランジの製作も可能ですのでお気軽にご相談下さい。

 

■DIN規格フランジの在庫・納期

申し訳ありませんが、2025年現在当社ではDIN規格フランジの在庫はございません。メーカーに依頼しての製作となります。仕様や数量にもよりますが早いもので1週間程度で出荷可能です。

 

お問い合わせに際は、こちらのコラムもご覧ください。

 

DIN規格フランジについてのお問い合わせはこちらから。

 

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